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4)機関との伝動接手
クラッチ減速逆転機と機関の接手は一般に弾性ゴム接手を用いたものが多く用いられているが一部小形においてはギヤーまたはスプラインセレーション式を用いたものもある、ユニオン式の場合は傘歯車の噛合いにより直接動力を伝達するものである。
(1)弾性ゴム接手
機関とクラッチ減速機が別体の構造(別置式)のものに用いられ、2・168図に示すように円筒形の弾性ゴムを用いて、機関とクラッチ部を連結する方法と2・169図に示すように歯車状の突起物に嵌め込んだ弾性ゴムを介して連結する方法がある。
2・168図の方式は発電機との接手等一般的に多く用いられており伝達衝撃力を緩衝するだけでなく、軸芯の若干の誤差を吸収することができるため据付け後の芯確認間隙を長くできる利点があり、別置式の比較的大形機関用接手としても広く用いられている。しかしながら捩り振動に対しては損耗が激しく短時間で亀裂破損を生じるため特に注意が必要である。また耐用使用時間を過ぎると極端に損傷が早くなるため耐用期間(約2ケ年程度)に到達したものは外観上に損傷を認めなくても交換するなど消耗品的に取扱うことが必要である。2・169図の方式は弾性ゴムブロックを接手の突起部に嵌め込み弾性ゴムブロックを介して動力を伝達するので回転衝撃力などを緩和し比較的静かな運転ができるため、多くの高速機関に使用されている。なお、弾性ゴムブロックは消耗品であり、破損や摩耗が認められればその都度交換する。

 

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